最近仲良くしている幼馴染から私が会社を立ち上げたことを伝えた結果
イトミミズを分ける意味が分からないと言われます。
牛だって海外生まれでも一定期間が過ぎれば国産牛扱いするのだから、イトミミズがどういうものかはわからないけれど、分けなくても良いのでは?海外品は安価に入手できるなら海外品を一定期間国内飼育して国産として売ればいいじゃないか?と理路整然と言われました。
確かにそれはそうなのです。当社は一定期間生育させる技術があるため、やろうと思えば質の悪い外国産も当社で餌、水質を最適化した条件で生育させれば、国産にこだわるのがばかばかしくなるほど高品質な外国産由来のイトミミズは養殖できます。
実際にこのようなやり方で海外産を国内産といって販売している悪質な業者もいるのは皆様も周知されていると思います。
できるからやっていいかというと私はイトミミズのような国産という点にこだわりを持つ方が探して高額な費用を出して購入する商品の由来偽装はすべきではないと考えています。これが、趣味ではなく、私たちの生活に大きな影響を及ぼすものであれば、市場価格の変動を抑え、生活の負担が抑えられるなら使用すべき技術ですが、イトミミズは趣味を突き詰めた方が国産がいいという強い思いで投資するものですので、できてもやらない判断をしています。
といいつつ私の飼育しているベタは輸入イトミミズ由来ですがもう一年近く世代交代を繰り返し完全に当社の餌と飼育環境で育っているため、栄養面だけでいえば、国産天然と比較しても定常的にバランスの良い餌を食べ、適切な水質環境で育ったこの養殖イトミミズは海外品を毛嫌いされる方々の思い込みを破壊するものに成長することも事実です。
それでも、販売するのは国産天然品と国産由来の養殖品として分けて販売している理由は趣味の世界には利用者の希望を優先し満足いただくことが一番だと考えているためです。
この話を幼馴染に伝えた時、経営者のくせに儲ける気がないよねと呆れられました。
確かに経営者は利益を出す組織にしないといけませんが、それでも趣味の領域を偽装商品で参入することは私はしたくないと判断し、あえて分けて販売しています。
ヤフオクで私が国産天然品と養殖品、海外品を出品したことがありますが、それをきっかけにヤフオクでは購入者は減りました。同様に販売されている方やそういう技術をもっているから、全部海外品ではないかという不安が広がったためだと思いますが、それだけ購入者も見分けがつかないということもわかりました。自称目利き国産と外国産はすぐに見分けがつくという方がおられますが、当社ブログ☛調査した結果からも動画でさえ、正解者は1割にも満たないのです。写真のみでは0といってもいいレベルです。当社はそれだけの技術を保有しているという自負を持ちながら趣味にかける利用者の思いを裏切らない商品名で区別して販売する方法を敢えて選択しています。
趣味は思い込みの世界だと語ったことがありますが、その思い込みに付け込み悪質な販売をしている方々がいることを知っていただきたい。その上でご納得できる購入先を選択してほしい、それがたとえ海外品であっても購入される方が国産であると認識していればそれは当人は満たされるでしょう。その点に関しては何も言うことはありません。ただ、日本の下水のや雨水が流れ出る先の人工池にイトミミズを見ることなどほとんどありません。それだけイトミミズが生存するのに不適な条件がそろっているのです。そうなれば必然的に従来は容易に採集できた国産イトミミズも生息域を確保しなければならないのです。その一方でインフラが整っていない中国台湾などは容易に採集できることは必然です。この差が価格差として現れないと苦労して国産品を採集されている方の努力が報われません。
海外品の養殖依頼をしてこられる方もおられますが、結局はそれを国産として売ると容易に想像できるので、当社はそういう依頼は全てお断りしています。
今の日本で趣味だけを楽しみしている方には当社は誠実に応えたい。
採集者の方の苦労も価格に反映されて当然と当社は考えます。正当な努力には正当な対価を誠実な対応には誠実な対応で返したい。これが当社がイトミミズに限らず全ての開発商品に込める思いです。
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